ロケットはどうやって飛んでいるのか

ロケットが飛ぶ原理

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自分でロケットを作る前に、何故ロケットが空を飛ぶのかを考えてみましょう。
実際のロケットとペットボトルロケットはサイズや使う燃料などは全く違いますが、飛ぶための原理は全く同じです。
すなわち、「後ろに物を飛ばして、その勢いで自分が前に進む」です。

作用・反作用の法則

作用・反作用の法則

物を後ろに投げたり押したりすると、それに等しい力が自分の方にもかかります。
これは「作用・反作用の法則」と呼ばれています。

基本的な原理は以下のような物です。

投げる力(重量×速度)=受ける力(重量×速度)
重い物を高速で発射するにはそれだけ巨大な力を要し、強い反作用が生じます。

反動

例えば、10gの弾丸を音速程度で発射するライフルの反動なら、体重が何十kgもある人間なら十分に受け止められます。
これに対し、10kgの砲弾を音速の4倍のスピードで発射する戦車砲の反動を人間が受ければ、音速に近いスピードで後ろに吹っ飛ばされることになります。

ロケットを飛ばす力

ロケットの飛翔

逆に考えれば、重たい物を高速で後ろに発射すれば、自分が飛ぶことに使えます。
ロケットの場合、燃料と酸化剤(酸素がない宇宙で燃料を燃やすため)を混ぜて点火し、生じる大量のガスを後ろに噴き出す反作用で飛んでいます。

燃料の種類にもよりますが、ロケットのエンジンの排気ガスの速度は秒速1.7~4.5km(音速の5~13倍)にもなり、ジャンボジェットのエンジンの4倍近い推進力を発揮します。

ペットボトルロケットの場合、燃料を燃やしたガスの代わりに、水を噴射する圧力で上に飛びます。
何百トンものロケットを宇宙まで飛ばすには燃料が必要ですが、ペットボトルの重さは500mlの物なら約27.5gしかありません。

水はガスよりも重たいので、それなりのスピードで噴射すればロケットを打ち上げるのに十分な反動が生じます。
500mlペットボトルに約30%の水(≒150g)を入れて強い勢いで噴射させれば、その反動はペットボトルを遠くまで飛ばすのに十分な物になります。

本物のロケットとペットボトルロケット

ロケット

ロケットは燃料を燃やし、生じた大量のガスは自然とノズルから噴出して飛んでいます。
ペットボトルロケットでは、中に空気を送り込んだり、ガスを発生させたりして圧力を高め、水を噴出して飛んでいます。

多くのペットボトルロケットでは、空気入れを使ってボトル内部に空気を送り込み、圧力を高めます。
しかし、考え方を変えれば、内部に気体を発生させて圧力を高められるのであれば、必ずしも空気入れを使わなくてはいけないということはありません。

空気入れを使う一般的なロケットの他、様々な方法でロケットを飛ばす方法を考えてみましょう。

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