振り子実験 Basic 1:三重振り子
手を触れずに狙った振り子だけを動かす
最初に、振り子を使った簡単な実験をしてみましょう。
振り子はその長さによって周期が決まっています。
この周期に合わせて力を加えることで、初めて振り子は大きく動き出すようになります。
分かりやすい例として、ブランコに乗っているときを想像してみましょう。
ブランコは体を動かして揺れを伝えますが、このときにめちゃくちゃに動いても、ブランコは震えるだけで全く揺れません。
ブランコの周期に合わせて規則正しく動くことで、初めてブランコは揺れ出します。
この原理を利用すれば、手を触れずして狙った長さの振り子だけを動かすことも可能です。
用意する物
ナット×3個
タコ糸
適当な長さの棒(ものさしでもよい)
作り方
この実験では、ナットを重りにして、Vの字型の振り子を棒に3つ取り付けます。
まず、端にタコ糸の端を結び、ナットの穴に糸を通してから、糸がVの字になるように、棒の反対側に結びつけます。
それよりも内側に、同じようにもっと短い振り子を二つ装着します。
これで完成です。
大きさの違うVの字が、3つ重なったようになります。
遊び方
棒の端を軽く持ちます。
両端でも片端でも構いませんが、振り子が揺れたときに当たらないようにしましょう。
ほんの少しずつ、一定のリズムで揺らしてみます。
外から見えない程度の力でも、周期があった振り子だけがブランコのように揺れ始めます。
一つの振り子がどれだけ大きく揺れても、他の二つは殆ど動きません。
何もしていないのに指定した振り子だけが勝手に動き出すマジックのようにして遊べます。
力を加える周期を変えれば、動く振り子を自由に選択できます。
仮に重りの大きさや重さを違う物にしてみても、結果は全く同じになります。
「振り子の周期は長さによって決定される」、振り子の等時性の通りです。
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