コイルを回すモーター

別バリエーションの簡単モーター

 モーター

単極モーターは仕組みは簡単ですが、きれいに回すためのバランスが難しく、形も限定されるために融通が利きません。
次は、比較的安定して回せて、他に応用しやすいタイプのモーターを作ってみましょう。

別バリエーションのモーター

コイルモーター

次に作るモーターの仕組みを図に書くと、このようになっています。
コイルの向きと垂直になるように、磁石が配置されています。
コイルに電流が流れると、フレミング左手の法則によって、コイルに力が働いて回り始めます。

モーターの仕組み1

ですが、コイルが180度回ると、上の図のように力がコイルを逆向きに回転させる方向に働くようになります。。
こうなると、コイルは縦になったり横になったりしてゆらゆらするだけで、いつまでたっても回転することはできません。

モーターの仕組み2

そこで、コイルが横に向いた時に電流を切れるようにしておきます。
コイルが真横を向いた時に電流が切れると力が焼失し、コイルは下から上がってきた勢いのまま、上に向かって回ります。
180度回ったときに再通電されると、同じように回転力が働きます。

この繰り返しで、コイルがぐるぐる回転する仕組みです。

用意する物

・エナメル線 ・磁石 ・ゼムクリップ×2個
・段ボール ・導線 ・アルカリ電池 ・テープ

エナメル線は銅線の表面をエナメルでコーティングした物です。
エナメルは電気を通さないので、コイルを巻いてもショートしません。
そのままでは電流は流れないので、回路とつなぐ部分はエナメルをはがしてから使う必要があります。

磁石は何でもよいのですが、ネオジム磁石なら強力でコイルも回りやすくなります。
ゼムクリップはコイルに電流を通す軸受けの役割です。
電流が通るように、表面がコーティングされていない物にします。

1.コイルを作る

P8290302

まずはコイルを巻いて、回転する本体部分を作ります。
写真のような形で、エナメル線を巻いてコイルを作ります。
ちょうど耳の様にコイルの端が突きだす形にします。

コイルの直径はクリップの長さの1.5倍程度が良いでしょう。
突きだした端の部分は2cmぐらいにします。
この部分はコイルの回転軸になるので、きれいに回るようになるべくまっすぐにします。

2.コイルの被覆を外す

コイルが出来たら、端の部分のエナメルを削って電流が流れるようにします。
このときに重要なのは、エナメルは「半面だけ」剥がすということです。
回転しているときに剥がしていない側がクリップに触れると電流が切れ、剥がれた側が来たときに流れるというように、電流を切り替えるスイッチの役割を果たします。

3.軸受けを作る

P8290300

土台部分は段ボールを適当なサイズに切って足場にします。
2つのゼムクリップをまげて、コイルを乗せる軸受を作ります。

下は90度横に曲げて土台に接する部分を作ります。
上の部分はアンテナのように立てて、先端部分をまげて軸受にします。
ペンを使えばきれいな形にしやすくなります。
軸受の高さは、コイルを乗せたときに、回転できる高さにしましょう。

二つの軸受けを左右対称になるように曲げていきます。
このとき、軸受になる部分の高さは同じにして、コイルを乗せたときに水平になるようにしておきます。

軸受を土台の端にテープで貼りつけ、土台の真ん中にネオジム磁石をセットします。
これで完成です。

回し方

軸受けに、導線で電池を接続します。
電極の向きはどちらでも構いません。

軸受にコイルの端を乗せると、コイルが回転し始めます。
動かない時は、軽く勢いをつけてやりましょう。
すぐにコイルが勢いよく回り始めます。

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